ローテーション ~レース後 1週放牧有りと無し、どちらが良いか~

先日、Twitter内で「ローテーション(ここではセーブしたローテーションをワンボタンでパッと設定する意味でのローテーション)に1週放牧を設定すると取りこぼしがある」旨を私がTweetし、それに対して色々反響をいただきました。

個人的には1週放牧は強い馬がいきなり調子を落としてしまう不測の事態をカバーするのには向いていますが、適当にローテーションを設定するような能力的に中途半端な馬(系統確立のための馬など)には向いていないのではないかと感じていました。

また、オンラインやカスタム対戦では、放牧によるマスクパラメータ「レース勘」の低下の影響もバカにできないと感じているのもありました。

ということで、この記事ではローテーションに1週放牧を設定するケースとしないケースでどれくらい平均着順に差が出るか、という検証をやってみたいと思います。

オンラインやカスタム対戦は現時点でまだ実装されていません(2023/4/24午前中時点、と思っていたら、午後に実装来ましたw)ので、あくまで箱庭内でのローテーションについてのみの検証となります。

まずは検証方法ですが、ある程度の能力を持った馬で、賢さが高い群と低い群を選別しました。

それらの馬たちのローテーションで、同じ1年間の同じレースについて、1週放牧を挟むパターンと挟まない通常パターンの各レースでの着順を記録。

着順結果をt-検定とウィルコクソンの符号順位検定にかけ、有意差が出るかを見ました。

 

【結論】

先に結果から言いますと、①所属地域のみ走るかつ賢さが低い馬なら1週放牧無し②所属地域のみ走るかつ賢さが高い馬なら1週放牧有り③海外遠征ローテなら1週放牧無し、でローテーションを組むのが最適解とこの記事では結論しておきたいと思います。

個人的な考えとしては、賢さが低い馬も系統確立には活用したいため、デフォルトでは①で設定しておいて、賢さが目立って高い馬で何とかGⅠなど多めに勝たせたい/好成績を残させたい・・・という場合は②にシフトするのが良いかなと思いました(1週放牧を取り消すより追加する方がPC版だと操作的に楽なのもあります)。

また、〆配合から出てくるようなコレ!という馬は、ローテーションをしっかり自分で都度管理した方がよいでしょう。

以下は検証方法となります。

 

【検証に使った馬たち】

画像でざっと紹介していきます。

これらの馬たちを選別した理由としては、適当に残っていたデータから選んだというのもありますが、今回の検証について放牧に関わるパラメータが①賢さ、②レース勘、であると考えたからでした。

②についてはマスクデータというのとここ一番の接戦くらいでしか影響しない(オンラインやカスタム対戦)と考えられたため、主に①を選考基準としました。

その中である程度箱庭内でも好走できるサブパラを備えつつ、さらに賢さが高い個体についてはSP値が高い個体と低い個体を意図的に選びました(が、今回の検証の趣旨に限って言えば特に差異は無かったので、以下はSP値の高低は無視して賢さのみに着目して記事を書いています)。

 

【検証方法】

で、上記の馬たちを比較する軸として、次のようなものを考えました。

①所属地域で走るー賢さC以上

②所属地域で走るー賢さD+以下

③所属地域で走るー賢さ問わない

④海外遠征するー賢さD+以下

これらの結果について、t-検定とウィルコクソンの符号順位検定を行って有意差が出るかを見ました。

なお、t-検定は平均値を、ウィルコクソンの符号順位検定は中央値を使います。

今回の検証では正規分布を仮定できるか怪しいため、ウィルコクソンの符号順位検定も加えています。

 

【結果】

【①所属地域で走るー賢さC以上の結果】

賢さC以上の馬たちのローテーションと結果をバーッと貼っていきます。

まずは1週放牧無しのパターンです。

続いて、下記が1週放牧を各レース後に設定したパターンです。

1週放牧無しの着順から1週放牧有りで着順が改善したレースは6つ、悪化したレースは4つ、変わらなかったレースは23つでした。

賢さが高ければ、1週放牧で結果が改善するレースの方が悪化するよりやや多いようです。

で、これらのパターンの結果を前述のようにt-検定とウィルコクソンの符号順位検定にかけました。

ウィルコクソンの符号順位検定

わちゃわちゃと数字が書いてありますが、どちらもまず見るべきなのはP(t-検定は片側)もしくはpの値で、そこが0.05以下なら「5%水準で有意」と表現でき、有意差があると言えます。

上記の結果を見ると、t-検定ではP値が0.087、ウィルコクソンの符号順位検定ではp値が0.386となっており、有意差が無かったと言えるでしょう。

言い換えると、1週放牧をしてもしなくても誤差の範囲である、とこの結果からは表現できるでしょう。

しかし、本当にそうでしょうか。

特にt-検定のP値は0.087と、もう少しで0.05以下になりそうです。

次の検証へ移ります。

 

【②所属地域で走るー賢さD+以下の結果】

この後は①の時と全部同じやり方で比較していきます。

まずは通常ローテ。

次に1週放牧ローテ。

1週放牧無しの着順から1週放牧有りで着順が改善したレースは9つ、悪化したレースは12つ、変わらなかったレースは8つでした。

賢さが低いと、1週放牧で結果が悪化するレースの方が改善するよりやや多いようです。

そして、これらに検定を行った結果です。

ウィルコクソンの符号順位検定

両方とも有意差が出ませんでした。

ということは、1週放牧しようがしまいが、つまり途中で調子が下がる可能性があろうが無かろうが、賢さが高かろうが低かろうが、レース結果には影響しない(かもしくは誤差程度)、と考えてよいのでしょうか。

確かに検定では統計的な有意差が出ませんでしたが、平均値を見比べてみると、①でも②でも1週放牧の方が値が良いです。

①では平均値が【通常ローテ1.67】対【1週放牧1.42】でしたし、②では【通常ローテ2.24】対【1週放牧2.07】でした。

微妙に1週放牧の方が有利・・・という可能性もあります。

データ数が多くなれば有意差が出てくるかもしれません。

そこで、次の③では賢さの区分けを取っ払って全データで検定にかけてみました。

 

【③所属地域で走るー賢さ問わない】

データ自体は①と②を合わせたものを使用しましたので割愛して、レース結果の改善・悪化の有無の合計と検定結果だけを載せます。

まずは合計ですが、これは前述のものを足し合わせたものになります。

すなわち、1週放牧無しの着順から1週放牧有りで着順が改善したレースは15つ、悪化したレースは16つ、変わらなかったレースは31つでした。

この結果だけ見れば、1週放牧有りでも個体の賢さを意識しなければ、意味がないということになります。

次に検定結果です。

ウィルコクソンの符号順位検定

t-検定では有意差がやはり出ませんでしたが、ウィルコクソンの符号順位検定では有意差が出ました。

しかも、p値が0.003ということで、0.5%水準で有意でした。

これは今回の結果が偶然起こる確率(言い換えると誤差である確率)は0.3%しかない、と捉えられるということになります。

したがって、1週放牧は全体的に見ると着順を改善する効果がありそうだ、と言えそうです。

それから、①でも②でもそうでしたが、分散の値が1週放牧の方が優れています。

これはデータのばらつきが少ない、すなわちより着順が安定しやすいということを示しています。

言い換えると、1週放牧の方が大敗しにくいと考えられます。

一方で、平均値については有意差が出なかったことや前述のレース結果の改善有無の合計を考えると、賢さを鑑みない全体としての勝ち負けという意味ではそれほど大きな差が出なかったことになります。

1週放牧を有効なものにするカギはどうやら賢さ(考えてみれば当たり前かもしれませんが)で、賢さが低い馬にとって1週放牧は全体的な着順は改善しますが、レースを勝ち切るという意味ではマイナスに作用してしまうことがあるようです。

賢さが高い馬にとっては1週放牧で調子が安定する効果がマイナス面よりも高く、勝ち切る意味も含めて全体的な着順の改善につながるため、総じてプラスのようです。

ただし、1週放牧ローテーションだと、強い相手・所有馬と伍するレベルの相手がいるレースだと非1週放牧ローテーションよりも負けやすくなってしまう可能性が少し高くなるのではないかと考えています。

なぜなら、1週放牧のメリットは調子の安定だからで、特に調子が絶好調で出走してくることがほぼ100%と言えるオンラインやカスタム対戦では、レース勘などのマイナス面の方で少し差が出てしまうからと考えられます。

オンラインやカスタム対戦では、この少しの差が大きな差になり得ますので、やはりオンラインやカスタム対戦に挑むなら放牧の使い方には要注意でしょう。

 

【④海外遠征するー賢さD+以下】

最後に、海外遠征をするローテーションで、1週放牧をするパターンとしないパターンを比べました。

これは結果が明らかに思えましたので、特に影響が大きそうな賢さD+以下のみで検証しました。

海外遠征ということで所々1週放牧できていない箇所もありますが、その辺りはご愛敬ですw

それでもしっかり差が出ました。

また、欧州から豪州、香港、ドバイ、サウジアラビアでも海外遠征扱いになるため、注意が必要です。

まずは以下が通常ローテーションです。

次が1週放牧を使ったパターン。

ということで、早速検定の結果です。

ウィルコクソンの符号順位検定

t-検定、ウィルコクソンの符号順位検定ともに5%水準で有意差が出ました。

これ以上やる必要性を感じないのでやっていませんが、データ数を増やせばさらに顕著な結果が出るでしょう。

言うなれば、海外遠征で1週放牧を挟むのは、強い相手に勝てないし、大敗するし、平均的な着順も落とすしで全くいいところがないですね。

調子の安定よりも海外デバフの影響が勝るということでしょう。

よって、こちらの結論は簡単で、海外遠征ローテでは1週放牧は厳禁ということになります。

特に欧州から豪州、香港、ドバイ、サウジアラビアへ遠征するのも海外遠征扱い(当然ですが日米からも遠征扱い)ですので、初心者の方は気を付けてください。

初期から欧州のローテに豪州や香港などが入っているので、勘違いしやすいです。

 

以上が今回の検証内容となります。

また何か気になった事柄があれば、随時検証していきたいと思います。

それではまた!

dosute

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  • 正直、全てのデータを見ることは出来てないのですが、海外遠征の場合の毎回放牧の悪影響は精神と遠征デバフの方が賢さより大きいと思います。
    それとローテーションでの一週間放牧は、2〜3レースに一回か、3ヶ月に一回くらいだと思います。
    それくらいの頻度でする事で、常に調子が○以上でだいたい◎で出走出来るので、調子△以下で走るより勝率高い印象です。

    ただ、難易度にもよるだろうなと思います。
    難易度が低いと放牧による悪影響も小さくなるので。

    • >ファノバール
      そうですね、記事では精神力については言及していませんが、とにかく海外遠征デバフが強いと思います。
      1週放牧は確かにおっしゃっている感覚が良いかもしれません。
      問題なのは、放牧によって調子自体は下がる一方で調子の状態を上昇(上昇、平行、下降のアレ)状態に変える効果と、賢さは値によって調子の上昇具合が変動する効果があるということです。
      これら双方の効果の兼ね合いで、最適な1週放牧のタイミングが変わります。

    • >KAZさん
      疲労は詳しく調べていないので何ともですが、怪我さえしなければ競走能力自体には影響がないのかもしれませんね。

  • i have many horse to set up locations
    thats increase many time
    1週放牧 is good but only conditions have decrease i will give to 放牧

  • 2021時点での解析だと「スピードが高いほどレース感の影響が高くなる」「補正後成長度が高いほどレース勘の影響が高くなる」「調子の影響はこれらとはほぼ無関係に入る(乗除算の影響でぶれることがあるくらい)」「ただし十分強いと天井に引っかかって無意味になることがある」みたいです
    海外デバフの強度がそのまま10でかかる条件が厳格化されてた場合日本からだと最後に1割速度削られる上に色々削られるわけですからそりゃ勝てませんよね遠征

    • >mizucchi41さん
      なるほど、そうなんですね。
      スピードが高いと、というのがどれくらいの数値からなのか、気になりますね。
      これだけ仕様が分かってくると、2024から仕様が変わる可能性もありますしね。
      この辺りは調整のし甲斐もありそうですが、ここら辺は面倒くさがって手を付けないかな?w