円環的生産法とクロス生産法

この記事では、これまでの箱庭構築から得た教訓をもとに、円環的生産法とクロス生産法という生産メソッドについて紹介します。
コンセプトとしては、箱庭構築によって得られた高い爆発力と配合評価の配合を、如何にしてより沢山かつよりスピーディに行うことができるか、という点に主眼を置いての発想となっています。
したがって、ここで紹介する円環的生産法とクロス生産法は、箱庭完成が前提となっており、その上で箱庭内での〆配合をより短い間隔で沢山施行するための方法です。
まず、従来、円環的生産法などを用いなかった時の私の生産を、比較対象として紹介しておきます(円環的生産法の着想を得た思考の流れを再現するために紹介しています。そういう細かい点はいらないという方は飛ばして本題部分を参照してください)。
【一般的な〆配合の実施】
私は2017の1周目でWサヨナラ配合+ST昇華配合を繰り返し行う箱庭を構築しました。
この時の繰り返しの仕方は、1つ目の〆配合から生まれる能力の高い産駒のうち、牝馬を2つ目の〆配合における〆母として再利用するという方法でした。
下の画像がその1つ目の〆配合です。

WサヨナラST昇華の〆1.JPG

上記画像の緑色の部分に注目しておいてください。
次に、1つ目の〆配合から生まれてくる能力の高い牝馬を、2つ目の〆配合の〆母とすると、下の画像のようになります。

WサヨナラST昇華の〆2.JPG

1つ目の〆配合画像で緑色の部分にいた系統が、2つ目の〆配合画像では血脈活性化配合の時に重要な4系統の部分となります。
この4系統に被らないように異なる4系統を持つ〆父を生産していけば、半永久的に質の高い配合を繰り返すことができる、ということです。
確かにこのやり方のままでも、質の高い配合を半永久的に繰り返すことはできます。
しかし、実際に繰り返してみて、いくつか問題点がありました。
まず、そもそもWサヨナラ配合の性質上、〆父が23歳以上かつ零細、〆母が15歳以上かつ零細という条件をクリアしなければならないということがありました。
この条件をクリアしつつ、血統面で〆母と異なる4系統を持つ〆父を生産することは、〆父の仔だしと能力を犠牲にする結果につながりました。
つまり、配合の条件を満たす〆父はそう多くないため、高い仔だしと能力を持つ馬を用意できるとは限らなかったわけです。
そうなると、確かに額面上の爆発力と配合評価は高いものの、生産数が稼げませんでしたし、仔だしの影響か質自体も満足できないものでした。
当初は、複数の〆父候補を用意することで生産数をカバーしようと考えていましたが、思いのほかこれが難しく、数回〆配合を繰り返した時点で、かなり窮屈なプレイを強いられるようになったのが正直な感想でした。
そこで、今度は父系を有力な1系統に絞り、サブパラを配合理論に頼るのではなく、仔だしや能力の高さと種付け可能な年数に依存してみようと考えたのが、2017の3周目で実施したSP昇華配合+メールライン活性化配合がメインの箱庭でした。
この箱庭では、1つ目の〆配合から生まれた優秀な牡馬を、そのまま2つ目の〆配合の〆父として用います。
1つ目の〆配合は次の画像のように組みました。

SP昇華メールラインの〆1.JPG

ガリレオ系をメールラインとしているのが分かるかと思います。
そして、この配合から生まれた優秀な牡馬を使って、2つ目の〆配合を組んだのが次の画像です。

SP昇華メールラインの〆2.JPG

以後、メールラインはずっとガリレオからのラインで、途中で親系統昇格をしてゲーム的にはガリレオ系から外れてしまいますが、流れとしては祖となるガリレオの直系をずっと使うということになります。
これはこれで、成功だったと思います。
サブパラ面も、メールライン活性化配合を組み込むが故に流行系統にする過程で〆父が高い仔だしになることと、一度の生産数が大量ということで、何ら問題ないレベルでした。
ただし、問題点としては、今度はST昇華の時と逆に、〆母の能力が下がりがちということが出てきました。
つまり、〆配合から生まれた優秀な産駒のうち、上記ST昇華箱庭では牡馬を切り捨て、SP昇華箱庭では牝馬を切り捨てていくことになり、せっかく高めた箱庭内の所有馬の質が、牡牝どちらかにしか収束しませんでした。
また、SP昇華+メールライン箱庭は、ST昇華+Wサヨナラ箱庭よりは生産数を稼げましたが、それでも1つの〆配合と次の〆配合の間に5~10年くらいの〆母準備期間のようなものを作らなければならず、それも問題点でした。
これら2つの問題点を解消する方法は無いものか。
そこで考え付いたのが、円環的生産法でした。
【円環的生産法】
円環的生産法は、上記の問題点2つを解消するために考案したものです。
具体的な目的は、〆父の質と〆母の質と量を担保しつつ、爆発力と配合評価の高い配合を数多く行うということになります。
まず、種牡馬と繁殖牝馬の性質を考えてみますと、種牡馬は少数精鋭であり、繁殖牝馬は質もではありますが数も重要です。
そう考えた時、種牡馬については、血統面に多少目を瞑れば、能力面で優秀な馬は確保しやすいです。
特に1頭から数頭程度であれば、箱庭完成後なら問題無く確保できます。
一方、〆母は質を維持しながら量を確保することがかなり大変です。
そこで、〆母については、〆配合からの生産馬を流用したいと考えました。
つまり、〆配合1から大量に生まれてくる、優秀な牝馬たちを使いたいと。
そういうことで、まずは3周目のSP昇華箱庭において、それまで通り、欧州で配合を実施しました。
それが次の画像のような配合となります。

欧州〆配合1-1.PNG

配合評価画面はこんな感じです。

欧州〆配合1-2.PNG

このように質の高い配合を、欧州で延べ20年近くに渡って行いました。
当然、大量の優秀な牝馬が生まれます。
これまではそれらの大量の牝馬をほぼ全て売却していました。
次の〆配合に繋がらないからです。
しかし、それは一つの地域での生産にしか目が行っていなかったからだということに気付き、これらの牝馬を米国へ連れて行ってみてはどうかと思いつきました。
ただ、その後が続かないだろうとすぐに問題点にも思い当たるので、継続的な〆配合実施の観点から実現させてはいなかったのですが・・・。
その問題点を後述の方法で回避できたため、ひとまず米国へ移動させていきます。
〆父は、この時たまたま米国で流行している系統の優秀な馬がいたため、この馬を米国へ移動、配合をスタートさせます。
それが次の画像の配合となります。

米国〆配合1.PNG

これだけで欧州での〆配合と爆発力・配合評価面では同等の配合を実施することができました。
今回は偶然、流行系統の馬が手持ちにいましたが、そうでなくとも6~10年あれば、零細系統から流行系統にまですることは容易です。
仮に零細であれば、ボトムライン活性化配合が成立する可能性も高く、であれば爆発力的には想定から-4程度です。
もし、ボトムラインがなかったとしても、今回の場合ですと爆発力30前後は確保できます。
そのレベルの配合であれば、欧米なら3世代くらいで流行系統にすることも可能です。
流行系統になった後は、爆発力は40を超えるので、以後はそれを継続して行えます。
とにかく質の高い配合をほとんどタイムラグなしに継続して行えるということです。
しかし、この配合の後が問題で、上記画像の米国での〆配合(欧米通算2回目)を行った後は、牝馬を移動させたとしても欧州でも日本でもメールライン活性化配合にはできません。
つまり、2世代分は質の高い配合を短期間に行えるわけですが、その後が続きません。
もう一度、欧米でメールライン活性化配合を行うには、さらにあと2世代分、異系の種牡馬を付けていく必要があります。
となると、当初の問題点に逆戻りで、その間に種牡馬や繁殖牝馬の質が下がってしまうかもしれません。
これが一つの地域にこだわっていた理由の一つでもありました。
しかし、それでは〆配合と〆配合の間にタイムラグが生まれる問題点があるのは既に述べた通りです。
そこで、欧州での〆配合1から生まれる大量の優秀な牝馬を全て米国に移動させるのではなく、一部を日本に移動させ、1世代分、異系の優秀な種牡馬をかませる、という手法を用いることにしました。
それが次の画像の配合です。

日本つなぎ配合1.PNG

いわばつなぎの配合です。
配合の質としては、爆発力25~30程度、配合評価はA~Sです。
優秀な牝馬たちを大量に確保できているため、ある程度優秀な牡馬を用意できれば、続けて優秀な牝馬を確保できます。
そして、再び確保した大量の優秀な牝馬をまた米国へ持っていき、別の異系統の優秀な種牡馬と配合します。

米国〆配合2.JPG

微妙にメールラインLv3になっていなかったりしてミスっていますがw、これは試験的に運用していたからです(という言い訳w)。
重要なのは、欧州で流行系統になっていたガンダム系が、少しずつ後ろの代に退いて行っていることです。
このように、日本でのつなぎの配合を行うことで、切れ目なく質の高い配合を継続できます。
そして、上記画像の米国での〆配合2(欧米通算では3つ目の〆配合)から生まれた大量の牝馬を、またまた日本へと戻し、つなぎの配合2を行います。
それが次の画像。

日本つなぎ配合2.jpg

このつなぎの配合2で誕生した優秀な牝馬たちを、今度は欧州へと持っていき、〆配合1で誕生していた優秀な種牡馬からの直系種牡馬と配合していきます。
それが次の画像の配合です。

欧州〆配合2.jpg

画像が見にくいですが、〆父のオラシオンが流行系統になっています。
ということで、〆配合が欧州から始まって欧州に戻ってきました。
これで一つのサイクルが終了です。
このように配合が円を描くイメージで推移するため、円環的生産法と名付けました。
当初はデンプシーロール配合法と名付けていましたが、ちょっと違うかなと思ってそれっぽいのに改めましたw
今後も同様に、日本でのつなぎ配合をしながら、半永久的に質の高い配合を短いスパンで繰り返すことができます。
配合の流れとしては、欧州〆1⇒{米国〆1⇒日本つなぎ1}⇒米国〆2⇒日本つなぎ2⇒欧州〆2⇒日本つなぎ3⇒{米国〆3⇒日本つなぎ4}⇒米国〆4…と続けられるということですね。
もしかしたら、もっと効率化できるかもしれません。
その点で言うと、可能性があるのが次のクロス生産法です。
【クロス生産法】
クロスというのはイメージですが、米国で生産した馬を欧州に、欧州で生産した馬を米国に持っていく、つまり、馬の流れがクロスしている、というイメージで名付けています。
これを〆配合レベルで実践できないかと考えているのですが、実際にやってみると、欧米牧場での繁殖牝馬の繋養数が少なすぎて、上手くいきません。
クロス生産法に日本でのつなぎ配合を組み合わせれば、非常に効率的に質の高い配合を継続できるのではないかと考えているのですが、今のところ実用レベルまで至っていません。
2世代分であれば、実用レベルですが、その後が続きません。
どうにか実用レベルまで昇華させられれば、円環的生産法よりも効果的な手法になりそうな感覚はあるのですが・・・。
これは今後の課題としたいと思います。
以上が、この記事の内容となります。

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Posted by dosute