ウイニングポスト10 2024 無印との相違点

2024年3月28日

この記事では、2024年3月28日(木)発売のウイニングポスト10 2024とウイニングポスト10無印との相違点についてまとめています(現在、体験版準拠)。

なお、私が個人的に目についた点をまとめたものですので、他にも相違点があるかもしれませんがご了承ください。

動画版もぜひご覧ください。

PC版もパッド対応

これはPC版のみですが、マウス操作に加えてパッドでも操作が可能になっています。

マウスだと「オプション」と「NEXT」を間違えて押して週を進めてしまったり、カーソルを画面狭しと縦横無尽に飛翔させる必要があったりで、大変手首と肘に負担がかかっていました。

そうした悩みからも今作からは解放されそうということで、個人的に大きな評価をしたい変更点の一つですw

パッドとマウスの操作をほぼ自動で瞬時に切り替えられるので、状況に応じて使い分けられるのもグッドです。

ちなみにパッドのボタン配置はデフォルトで使いやすい配置になっています。

UIについての不満は大きく減退するのではないでしょうか。

難易度UlTIMATE追加

前作では難易度は「EXPERT」が最高難易度でしたが、今作ではさらにその上の「UlTIMATE」が追加されました。

実際の競馬のような厳しい勝ち負けや資金のやり繰りをしたいという人は、引継ぎ無しのUlTIMATEでやってみると現実さながらの体験ができるかもしれませんね。

これはこれでシミュレーションゲームとしては面白さもあると思いますので、ありだと思います。

残念ながら強い馬の生産という意味では難易度は低い方が有利なのが現状なので、ウイニングポストの難易度はプレイの目的によって変えた方がいいでしょう。

能力エディット機能が追加

無印は人物名のみエディットできました。

2024では、それに加えて、競走馬、初期種牡馬、初期繁殖牝馬、人物の能力をエディットできるようになりました。

特に初期繁殖牝馬の能力エディットについては大きな変更点と言えます。

競走馬、初期種牡馬、初期繁殖牝馬の能力を予めエディットしておくことで、種付け時に配合評価AやSを連発させることができ、非常に有利にゲームを進めることが可能になりました。

馬の能力エディットでは通常特性も自由に付けることが可能ですが、固有特性だけはエディット不可能です。

そのため、固有特性を持っていない馬を配合に使用することは、特にオンライン対戦やカスタム対戦(VS RACE)で不利になります。

SPECIAL種牡馬、SPECIAL繁殖牝馬の変化

特に1973年スタートでは、SPECIAL種牡馬にジェベル系マイバブーとテディ系タンティエームについて、子孫種牡馬と一緒に導入すると有効です。

マイバブーについては1973年時点で世界支配率が2%を超え、1973年末に系統確立することが濃厚です。

タンティエームについては1973年時点で欧州支配率が4.8%程度(他に導入するSPECIAL種牡馬によっては0.1~0.2%下がります)あり、現役競走馬にいる直系のロンバルドが1973年末に引退・種牡馬入りするのと合わせて、1974年には欧州支配率5%を超えることが考えられます。

製品版で1974年時点で欧州支配率5%超えなら、1974年末に系統確立することが濃厚です。

1973年スタートでの既存系統の変化

SP系統

ファラリス系(親ファロス)、ザテトラーク系(親ヘロド)

ST系統

ジェベル系(親トウルビヨン)、プリンスビオ系(親プリンスローズ)

無系統

クレイロン系(親トウルビヨン)、プリンスキロ系(親プリンスローズ)

以上の系統が新たにデフォルトの状態で使用可能となっています。

また、プリンスビオ系シカンブルがデフォルトの状態で世界支配率2%を超えており、1973年末に自動で系統確立することが濃厚です。

したがって、1973年はマイバブーとその直系種牡馬をSPECIAL種牡馬で導入しておけば、シカンブルと合わせて2系統は系統確立を起こせるということになります。

レジェンドジョッキー・的場文男騎手登場!

「大井の帝王」の異名で知られるレジェンドジョッキー・的場文男騎手が登場します。

今作、的場文男信者には必携の作品となるかもしれません!

勝負服をお馴染みの赤・白星散らしのままにするか、プレイヤー設定の馬主デザインにするか選べます。

的場文男騎手悲願の東京ダービー制覇をはじめ、地方のダート三冠達成、果ては国内全GⅠ制圧までできちゃいます。

はじめは大井競馬場など一部の競馬場でしか騎乗依頼できませんが、的場文男騎手騎乗で地方の重賞を勝ったり、GⅠを勝ったり条件をクリアしていくと国内のほとんどのレースで騎乗依頼が可能となるようです。

そして、的場文男騎手には年齢設定がされていない様子で、時空を超えた帝王と化しておりますw

なお、リアルの的場文男騎手はまさに1973年デビューw

本当なら17歳で駆け出しピッチピチなアンちゃんなのですが、今作ではのっけから凄まじい能力を誇っておりますw

時間すら超越した帝王にひれ伏せw

幼駒用史実調教の追加

幼駒用(1歳9月~11月末まで)の史実調教が追加されました。

上記画像の昼夜放牧を実施すると、牧場画面が夜に切り替わりますw

上からキラキラしたものが降ってくるので、幻想的な感じがします。

リアルでも昼夜放牧を行うと、心身両面を鍛えることができるとされていますので、こうした調教の追加はリアリティがあっていいですね。

重圧の追加

前作まであった海外遠征の初戦での大きな能力スポイルが無くなった代わりに、海外遠征全般や3冠挑戦時の最後のレースなど特定の条件で人馬に「重圧」がかかり、能力がスポイルされるようになった模様です。

ただ、体験版では海外遠征やプレイヤー所有馬が3冠挑戦などができません(難易度やエディット次第ではやれなくもないですが)ので、どれくらいのマイナスになるのか分かりません。

これらの能力マイナスは、人馬の所持している特性、ウマーソナリティ、後述の競馬ブームなどで軽減可能なようです。

比較的納得しやすい程度であるといいですね。

アイドルウマップと競馬ブーム

今作の目玉追加要素の一つと言えるのが、アイドルウマップと競馬ブームでしょう。

まずアイドルウマップは、簡単に言うと、各方面からの人気。

各方面とは、競馬ファン、世間、馬産地、トレセンの4種類があります。

これら4つの方面からの総合評価で人気度が決まり、下記画像のようにランキングとなります。

このアイドルウマップ人気度において、①総合評価Sに到達、②総合評価Aかつ4つの評価の内いずれかの評価最大、のどちらかを満たすと「アイドルホース」となることができます。

そして、アイドルホースかつ総合評価SSに到達すると、「競馬ブーム」が到来します。

要は、総合評価SSを目指せばいいということですね。

そして、競馬ブーム到来中はいくつかプレイに有利な効果が発生します(下記画像)。

色々ありますが、端的にはあらゆる面でプレイヤーに有利な効果が起こるということですね。

ただし、非所有の海外馬が日本へやってくる時にも能力スポイルが小さくなるということで、海外遠征についてはプラスとマイナス両方があるようです。

プレイヤー馬が海外遠征する時にも能力スポイルが小さくなるので、一長一短ですね。

上記の競馬ブームは基本的にプレイヤー所有馬が起こすものになっていますが、例外があります。

それはハイセイコーとオグリキャップです。

リアルでもガチの競馬ブームを巻き起こしたこの2頭については、後述の「競馬ヒストリア」をこなすことでプレイヤー非所有でも競馬ブームを起こします。

ただし、ハイセイコーとオグリキャップの「競馬ヒストリア」経由の競馬ブームは、有利な効果が小さいということです。

なので競馬ブームはプレイヤーがある程度狙って起こしていく必要がありそうです。

競馬ヒストリア

今作の目玉追加要素のもう一つが、「競馬ヒストリア」です。

かつてウイニングポスト7シリーズであった史実イベントの再来というべきもので、こなし方の感覚はほとんど一緒と思われます。

具体的には特定の史実馬で特定の条件をクリアするというもので、例えば上記画像の1973年の競馬ヒストリアは、ハイセイコーが無敗で皐月賞を勝利する、という条件になっています。

この条件をクリアするとイベントムービーが流れて、競馬ブームが自動的に到来します。

ちなみにイベントムービーはかなりかっこいいので、ぜひ体験版で確認してみると良いかと思います。

また、競馬ヒストリアには「競馬史」というページもあり、当時の競馬の状況をうかがい知れる内容を読むことができます。

この競馬史、非常に読み応えがあります。

体験版でも全ページを読むことが可能なので、例えば『ウマ娘』をプレイしている人で、ウマ娘のモデルとなっている競走馬が活躍していた時代を知るために競馬史を読む、そしてそのために体験版だけダウンロードするwというのもありだと思います。

ちなみにサンデーサイレンス導入~1999年最強世代(スペシャルウィーク、グラスワンダー、セイウンスカイ、エルコンドルパサー、キングヘイロー等)の辺りと、テイエムオペラオーやメイショウドトウの2000年代前半辺りまでは27P×2の合計54Pもあり、これを読んでいるだけで時間が溶けますw

この競馬史を読んだ後に、競馬ヒストリアのムービーイベント発生をこなすと中々感慨深いものがあるかもしれません。

異名

馬がレースを勝利するなどして獲得した「異名」を設定することが可能になりました。

異名は様々な条件をクリアして獲得していくようで、複数所持することが可能です。

そして、所持している異名の中から一つを選んで使用します。

言うなれば、RPGで言う武器や鎧みたいなもので、異名を装備するみたいな感覚ですね。

異名を使用することで、その馬の能力にプラス効果があり、ゲームを有利に進めることができます。

かっこいい異名が沢山あるとテンションも上がりそうです。

レジェンド特性

通常の特性や固有特性の他に、「レジェンド特性」を獲得可能になりました。

レジェンド特性は、競馬ブーム中にGⅠを勝つとランダムで獲得、もしくは競馬ブーム中にGⅠ5勝で確実に獲得可能です。

レジェンド特性の名称はプレイヤーが組み合わせの中から指定可能ということで、オンライン対戦やカスタムレース対戦(VS RACE)でプレイヤーの個性を発揮させるポイントになりそうです(カスタムレースで発動するかは現時点では不明ですが。オンラインは恐らく発動するでしょう)。

また、固有特性と同時に所有可能なので、固有特性とレジェンド特性を持っていることが対戦では重要となりそうです。

レース演出の強化

レース中のカメラに、ジョッキーカメラが追加されました。

美麗なグラフィックで非常に迫力があり、見応え十分です。

なお、レース中に通常の中継カメラやドラマチックカメラ等にいつでも切り替え可能です。

個人的には追い込みの馬でやると馬群が良く見えますし、映えるなと思いました。

また、レース中の人馬の挙動が増えたり、GⅠなら輪乗りのシーンが追加されたり、視覚的に楽しめる部分が増えています。

また、レースの録画機能も追加されました。

難易度の高いレースで勝利したり、会心のレースが出来た時に録画できるのは嬉しいですね。

オートセーブ機能

オートセーブ機能の追加も快適性向上につながりそうです。

毎週、毎月、しないから選ぶことができます。

毎週の設定でも私のPCではローディングにほぼ支障はない印象で、プレイの進行を妨げることは無さそうです。

通常のセーブ枠とは別にオートセーブ枠が設けられています。

個人的にはこれまでセーブ&ロード未使用でのプレイが多かったですが、これからはオートセーブ機能を使って、特に年末処理のミスを防げたらいいなあと思っておりますw

総評

2024は無印と比べてプレイギミック、演出面、UI含めた快適性等あらゆる面で改善されていると評価したいと思います。

製品版では更なる改善が確認できるやもしれず、期待せずにはいられません。

また、競馬ヒストリアの「競馬史」は日本近代競馬の歴史を勉強するのにはもってこいです。

製品版の購入はともかく・・・という方も、体験版はダウンロードしておいて読み物としての価値を味わうのも一つではないでしょうか。